目覚めると、台風は過ぎ去っていました。
昼過ぎのことです。
いつものように待合室で名前を呼ばれ、診察室の中へと入りました。
それから手前の診察台へ促され腰を下ろします。
目の前には頭上から吊るされた小さなモニターがひとつあり、歯周病の末期なのでしょうか、ひどくグロテクスな写真がいくつも映し出されていました。
どれも歯肉は赤く腫上がり、擦り減った歯根が剥き出しになっています。
歪に並び、噛み合ったそれを眺めていると、なんだか食い気が失せるばかりで心地の悪いものでした。
モニターの向こうに腰ほどの高さの戸棚が備え付けてあり、上は一面窓になっています。
ブラインドは下ろされ、その隙間からガラスに張り付いた雨粒が見えました。
そして通りを過ぎる人や車が見えます。
この景色を何となしに眺めていました。
そうすると、椅子の座りも良く、なんだかウトウトとしてきます。
この頃はいつ起きても眠気が覚めず、なにか恐ろしささえ感じます。
寝起きするだけでなにもしていないと、なにかが衰えていくのじゃないかと、そう思うのです。
先生がやってくると、きょうからどのような治療をしていくのかいろいろと説明されていましたが、ぼくはこのとき上の空で、来週から始まる職業訓練のことばかり考えていました。

頭に浮かぶのはほとんどが、不安や恐怖といったネガティブなものです。
しかし、なんとなく、ちょっと楽しみというか、わくわくした気持ちもあるのです。
ほんの僅かに、こんなことを書くのは恥ずかしい気もしますが、人との出会いを期待してしまっているのです。
日頃から人間が嫌いだと何度も書いています。
というより、人と関係することが嫌いだと。
ですが、それはきっと、誰かと接したいという欲求を未だ持っているからなのだと思います。
そういった感情を強く持ちながら、いつもうまくいかない。
どうしても、うまくいかない。
それだから逃げ出してしまう。
本当は誰かと話したり、遊んだり、なにかしてみたいのです。
こうしてパソコンにこんな惨めで、寂しい、ほとんど救いようのない文章をカタカタと打ち込んでいる自分が、たまらなく哀しくなってきます。
そして、自分という人間の不甲斐なさが悔しくてしようがないのです。
もしかしたら、友人のようなものが出来るかも、と思ってしまうのです。
というより、思いたい。
思い込みたい。
もっと云えば、異性。
そんな出会いが、ないとは思いますが、あるかも知れません。
なにか、もう、そんな些細な、希望のようなもの、人生の愉しみのようなものがないと、これはもう本心から、生きてはゆかれません。
こんな自分の心の内の、恥部のような想いをつらつらと書き綴ることでしか、平常を保つ手段が見当たりません。
もう、なんというか、精神なのかなんなのかわかりませんが、本当に、いつか壊れてしまうんじゃないか。
そんな不安が押し寄せてくるのです。 
自分が、抑えられずになにか突飛な、わけのわからない行動、そんなものをとらないとも限らない。
情緒不安定というんでしょうか。
医者にかかったほうがいいんでしょうか。
もう堪えることが、本当に辛いです。
涙が出るほどに、情けのない気持ちでいっぱいで、生活に嫌気がさしてくるのです。
歯医者、歯医者に行ったのですが、この後、いろいろとありました。
ですが、もうきょうはそんなものどうでもよくって、ちょっと諦めます。
この記事を読み直すのも、少し辛いものがありまして、未熟なかたちで投稿します。
明日にでも消すか、書き直すか知りません。
もう自分が嫌です。
「たわごとなのかざれごとなのかわからない」という苦情がひとつありましたが、もうこの際どっちでもいいです。
為になることはありません。